母乳で育てたい人は「産院」選びが重要!?「免疫」以外にも母乳で育てる重要性

厚生労働省より、平成27年度「乳幼児栄養調査結果」が公表されました。

調査によると、母乳のみで赤ちゃんを育てる保護者が生後1ヶ月と3ヶ月でともに5割を超えたのだそうです。

実は、5割を越えたのは1985年度の調査開始以来初めて。

10年に1度行われている調査ですが、直近の10年で「母乳育児」に対する考え方が大きく変わってきていることが調査結果から分かります。

平成27年度「乳幼児栄養調査結果」

■ 授乳期の栄養方法(1か月、3か月)の推移
(回答者:昭和60年度・平成7年度・平成17年度0~4歳児の保護者、平成27年度0~2歳児の保護者)※栄養方法不詳は除く

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合計が100.1%になる部分が、若干気になるところではありますが…

生後1ヶ月の時点で「母乳のみ」という割り合いは、昭和60年度で49.5%。平成17度年の時点では、42.4%と減少傾向にありました。

しかし、平成27年度では51.3%と前回調査の42.4%から8.9%も増えています。

生後3ヶ月の時点では、ここ10年で「母乳育児」についての考え方の変化が顕著に現れています。

昭和60年度から平成17度年までは38%〜39%だった割合が、平成27年度には54.7%と大幅に増加。

厚生労働省は母乳促進ガイドの作成が影響していると見ていて、そこに「ブログ」や「SNS」の普及により「母乳育児」に対する情報が拡散され、今のお母さんたちの取り組み方が変わったのではないかと思います。

母乳で育てるには「産院」選びが大切

妊娠中に「ぜひ母乳で育てたい」と回答した人は43.0%、「母乳が出れば母乳で育てたい」と回答した人は50.4%と合計で9割を越える人が母乳で育てたいと考えているようです。

実際のところ、生後3ヶ月の時点で「混合」を含め約9割の人が「母乳」で育てることができているので、概ね希望通りに「母乳育児」が出来ていると言えるかもしれません。

ただ、「母乳」は最初の1ヶ月が肝心と今では言われていますが、お母さんの情報不足や産院での指導がない場合は、そのことを知らずに早々「母乳育児」を諦めるようになることもあるようです。

■ 母乳育児に関する出産施設での支援状況
(回答者:平成17年度0~4歳児の保護者、平成27年度0~2歳児の保護者)

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■ 母乳育児に関する出産施設での支援状況別
授乳期の栄養方法(1か月)(回答者:0~2歳児の保護者)

母乳育児に関する出産施設での支援別

栄養方法のグラフから見ると、「出産後30分に母乳を飲ませた」などの支援の有無がその後の「母乳育児」に影響することが分かります。

上記の調査結果によると、10年前と比べ「母乳育児を成功させるための十か条」に含まれる3項目の支援が増加傾向ではありますが、「母乳」で育てたいと考えている方は「産院」での支援がどのような状況かを確認する必要があります。

しかし、「帝王切開」など「母乳育児を成功させるための十か条」に沿った支援を受けることが難しい場合もあります。

「母乳育児を成功させるための十か条」
(WHO/UNICEFが1989年3月に共同で発表。お母さんが赤ちゃんを母乳で育てられるように、産科施設とそこで働く職員が実行すべきことを具体的に示した十か条。)

1、母乳育児推進の方針を文書にして、すべての関係職員がいつでも確認できるようにしましょう。
2、この方針を実施するうえで必要な知識と技術をすべての関係職員に指導しましょう。
3、すべての妊婦さんに母乳で育てる利点とその方法を教えましょう。
4、お母さんを助けて、分娩後30分以内に赤ちゃんに母乳をあげられるようにしましょう。
5、母乳の飲ませ方をお母さんに実地に指導しましょう。また、もし赤ちゃんをお母さんから離して収容しなければならない場合にも、お母さんの分泌維持の方法を教えましょう。
6、医学的に必要でないかぎり、新生児には母乳以外の栄養や水分を与えないようにしましょう。
7、お母さんと赤ちゃんが一緒にいられるように、終日、母子同室を実施しましょう。
8、赤ちゃんが欲しがるときは、いつまでもお母さんが母乳を飲ませてあげられるようにしましょう。
9、母乳で育てている赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないようにしましょう。
10、母乳で育てるお母さんのための支援グループ作りを助け、お母さんが退院するときにそれらのグループを紹介しましょう。

参照元:乳幼児栄養調査結果の概要

「免疫」だけじゃない、「母乳」について知っておきたいこと

平成27年度「乳幼児栄養調査結果」が発表された際、様々な意見を目にしました。

「母乳信仰がプレッシャーになる」という方や「ミルクで何が悪い」と言っている方がいましたが、夫婦での考え方などもあるので無理に「母乳」にする必要は全くないと思います。

実際のところ、1割の方は「母乳」を出すことが体質などにより難しいこともあるようなので、母乳育児を「義務」のようにする必要もないと思います。

ただ、「母乳」を摂取した方が赤ちゃんにとって「免疫」の面では良いと言われていますが、それ以上に知っておくべきことが実はあったりします。

それは、乳幼児突然死症候群(SIDS)

元気だった赤ちゃんが、事故や窒息などではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気です。

発症頻度は6000人~7000人に1人と推定され、生後2ヵ月から6ヵ月に多いのだそうです。

発症は年々減少傾向にあるものの、平成23年には全国で148人の赤ちゃんがこの病気で亡くなっています。

この病気でなによりも怖いことは、原因が分かっていないということ

ただ、傾向として「うつぶせ寝」や「両親の喫煙」、そして「人工栄養児」に多いという報告があるそうです。

ミルクでの授乳が直接的にSIDSを引き起こすワケではありませんが、母乳に比べてお腹に溜まりやすい「ミルク」を飲むと長時間睡眠となり、息がまだ浅い赤ちゃんは呼吸を忘れてしまうのかもしれません。

参照:乳幼児突然死症候群(SIDS)について

まとめ

イキ過ぎた「母乳信仰」はそれはそれで問題だと思いますが、「母乳育児」に関する情報をしっかり知ったうえで、その家庭のライフスタイルに合わせた育児を選択するのが良いと思います。